パリ市議会は26日、セーヌ川右岸の3.3キロにわたる区間で車両の通行を禁じる条例案を承認した。対象となるのは夏季の人工ビーチ開設に合わせて車両の進入が禁じられてきた区間で、年間を通じて歩行者専用となる。アン・イダルゴ市長は「歴史的決断」としている。AFP通信などが26日伝えた。
この計画は、イダルゴ市長が推進する環境汚染対策の目玉。ほかにも毎月第1日曜日にシャンゼリゼ通りを歩行者天国にするなど、数々の施策を打ち出している。
今回の案は議会の多数派を占める左派や環境保護に力を入れる議員の支持を得たほか、最近の世論調査でもパリ市民の55%が賛成しているという。
しかし右派は迂回路が確保されていないとして、経済活動への悪影響を懸念。自動車の利用者からも反対の声が多く集まったほか、関係当事者との事前協議なく、計画の実現性が十分試されていないとの批判も上がっている。[環境ニュース]
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