独バイエルン州ミュンヘンで開かれている世界最大のビールの祭典「オクトーバーフェスト」の客足が伸び悩んでいる。9月17日の開幕後、最初の週末に会場を訪れた人の数は約50万人と昨年から半減。テロの脅威に加え、悪天候が足を引っ張った。ザ・ローカルなどが19日伝えた。
ミュンヘンでは7月、市内のショッピングセンターの銃乱射事件で9人が死亡したほか、周辺部でも列車内での乗客襲撃事件や野外コンサート会場付近での自爆事件などが発生している。これを受け、オクトーバーフェストは過去200年近い歴史で初めて会場の周りにフェンスを設置。また、警備員を450人に倍増したほか、29カ所に監視カメラを設置するなど、安全対策を強化した。これに加え、会場を巡回する警察官も100人ほど増員されており、開幕イベントの目玉となるパレードは問題なく終了した。
ただ、同市では過去数週間続いた好天が開幕前夜に一転。日曜日まで雨足は弱まらなかった。出足はつまづいたものの、ミュンヘン市長は「悪天候のおかげで、地元住民がオクトーバーフェストで席を確保できる格好の機会となった」と好意的なコメントを寄せている。
オクトーバーフェストは1810年、バイエルン王子ルードヴィヒ1世と王女テレーゼの結婚を祝ったのを起源とする。世界でも最大級の庶民のお祭りで、国内外から600万人近くの訪問客を見込む。入場は無料で、事前に席を予約することが可能。今年は10月3日まで開催される。
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