英国のスコッチウイスキー協会(SWA)は16日、上半期(1~6月)のスコッチウイスキーの輸出量が5億3,300万本(1本=700ミリリットルボトル)となり、前年同期比3.1%拡大したと発表した。最大市場のフランスが好調に推移しているほか、第3市場のインドで需要が大きく拡大し、3年ぶりに増加に転じた。
うち、主力のブレンド・ウイスキーは3億6,200万本と1%増を確保。シングルモルト・ウイスキーは4,900万本と3%増加した。輸出額は全体で17億ポンドと1%減少。ブレンドは11億6,000万ポンドと1年前から4%減ったが、シングルモルトは6%増えて4億3,100万ポンドとなっている。
スコッチウイスキーの輸出量はフランス、輸出額は米国がそれぞれ最も多かった。インド向けは輸出量が大きく41%、輸出額は28%拡大している。
SWAのデービッド・フロスト会長は今回の結果について「過去数年間の低迷期を脱し、世界的に需要回復がみられる」と説明。業界全体で伝承技術の継承に注力していることが奏功しており、今後も成熟市場と新興市場の両方で成長が期待できるとした。ただ、英国の欧州連合(EU)離脱決定による先行き不透明感に対しては、懸念を表明。政府に対し、対外的な自由貿易の早急な確立を迫るとともに、減税や規制環境の整備を進め、地場産業を支援するよう提言している。
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