イタリアで憲法改正案をめぐる国民投票が12月5日までに実施される。レンツィ首相が6日、国営放送RAIのインタビューで明らかにした。同相はかねて、改憲が同国の政治体制の安定化につながると主張している。
それによると、国民投票は11月20日、27日、12月4日のいずれかの日曜日に実施される。
改憲案は4月に上下両院で可決されたもので、予算や政府の解散に関する上院の権限をなくすほか、上院の定数を315議席から100議席へ大幅に減らす内容。イタリアでは第2次世界大戦以降、任期を満了した政権が1つもないが、レンツィ首相は国民投票で改憲が承認されれば、こうした状況に終止符を打てると訴えている。8月には最高裁判所も国民投票の実施を承認した。
なおロイター通信によると、改憲の是非をめぐる最新の世論調査では国民の意見が拮抗(きっこう)している。
レンツィ首相は、国民投票で否決されれば辞任すると宣言しており、今回もあらためてこれを強調。自らの政治生命を懸けるとしている。
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