パリのアン・イダルゴ市長は6日、パリ初の難民キャンプを10月半ばに設けると発表した。市内各所の路上や仮設キャンプで暮らす難民を収容する。
最初の難民キャンプは男性向けで、北東部18区にある旧鉄道車両基地に設置する。当初の定員は400人で年内にこれを600人に拡大する予定だ。続いて、女性と子供向けのキャンプを年内に南東部イブリシュルセーヌ(Ivry sur Seine)に設ける。定員は350人。難民キャンプでは、亡命希望者が亡命申請手続きに入り難民用宿泊所に移るまで滞在し、医療と心理ケアを受けることができる。
設置費用は合わせて650万ユーロで、パリ市はうち80%を支払うほか、年間運営費の半分に当たる120万ユーロを負担する。
パリでは難民数千人が各所に仮設キャンプを作って暮らし、警察は6日朝にも市内北部で数百人が住むキャンプを撤去したばかり。このため今回の設置規模では不十分との見方が出ているが、イダルゴ市長は必要ならばキャンプを増やす考えを表明している。またキャンプは暫定的なもので、2~4年内には敷地を明け渡す必要があるという。
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