ロンドンで家賃相場が約6年ぶりに下落に転じた。背景には、住宅価格の上昇ペースが全国的に鈍化していることがある。英不動産最大手カントリーワイドが15日、明らかにした。
同社の賃貸指数によると、グレーターロンドンでは7月の新規入居者向けの月額賃貸料は平均1,280ポンドと前年同月比0.5%(約7ポンド)下落。6月の国民投票で英国の欧州連合(EU)からの離脱が決まったことを受け、物件の売却より貸し出しを選ぶ家主が増えたことが影響している。
ロンドンで家賃が下落したのは2010年11月以降で初めて。当時はまだ英国経済がリセッション(景気後退)からの回復過程にあり、賃貸料は平均923ポンドだった。
なお全国的に見ると、賃貸住宅の在庫物件は23%増加。需要も拡大しており、入居希望者は10%増えた。これに伴い全国の平均家賃は951ポンドと1.5%上昇しており、イングランド北部が最大の伸びを示している。
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