イングランドで昨年10月にスーパーの買い物袋(レジ袋)への課金が始まってから、使い捨てのレジ袋の利用が大きく減少している。有料化の開始までは5年連続で増えていたが、レジ袋の消費削減に向けた施策が奏功しているようだ。環境・食品・地域問題省が7月30日公表した最新データで明らかになった。
それによると、今年4月6日までの半年間に国内の小売り大手7社(テスコ、セインズベリー、アズダ、モリソン、コーポラティブ・グループ、ウェイトローズ、マークス・アンド・スペンサー)で買い物客が利用したレジ袋の枚数は、計6億4,100万枚だった。2014年通年は7社合わせて76億4,000万枚だったため、レジ袋の消費が現在のペースで推移すれば、今年1年間の利用枚数は前年から83%減少する計算だ。
イングランドでは昨年10月5日から、従業員250人以上の小売店を対象に、厚さ0.07ミリ未満のレジ袋に一律5ペンスを課すことが義務づけられた。英国ではウェールズが2011年に課金を導入したのを皮切りに、北アイルランドが2013年、スコットランドは2014年にそれぞれレジ袋を有料化。各地域では課金導入後の1年間でレジ袋の消費が7〜8割減少している。
なお同省によると、漂流ゴミとして海に漂うレジ袋の量は年間800万トンに上り、生態系や海洋生物に深刻な影響を及ぼしている。[環境ニュース]
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