スペイン東部バルセロナのバルデブロン大学病院で、ジカ熱に感染した女性が25日、小頭症を患った赤ちゃんを出産した。ジカ熱由来の小頭症児の出産は欧州で初めて。BBC電子版などが伝えた。
それによると、女性は妊娠40週を過ぎ、帝王切開を行った。病院の主治医は、新生児の頭囲が通常より小さく、小頭症であることを正式に認めた。体調は安定しているという。
母親は、妊娠期間中に中南米でジカ熱とデング熱に感染。今年5月に胎児が小頭症を患っていることが分かった。保健省によると、スペインでこれまでに確認されたジカ熱感染者は190人に上った。うち189人が中南米などへの渡航中に、残り1人は性交渉を通じてジカウイルスに感染した。
ジカ熱は蚊を介した感染症で、昨年5月にブラジルで症例が確認されて以降、中南米に感染が拡大。また、中南米への渡航者を中心に、世界各地で感染者が確認されている。感染した場合は発熱などの症状が現れることもあるが、約8割は発症しない。ただ、妊婦が感染すると、重度の障害の原因となる小頭症を患う子どもが生まれる可能性がある。
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