欧州中央銀行(ECB)は22日、2016年上半期(1~6月)に回収された偽ユーロ紙幣が33万1,000枚となり、前年同期と比べ27.1%減少したと発表した。2015年下半期からは25.6%減っている。
最も多かったのは50ユーロ札で、偽ユーロ札全体の48.2%を占めた。20ユーロ札の31.6%と合わせると全体の8割近くに達している。以下、 100ユーロ札(11.1%)、10ユーロ札(4.8%)、200ユーロ札(2%)、500ユーロ札(1.2%)、5ユーロ札(1.1%)と続く。
偽ユーロ札の97.6%はユーロ圏内で回収。ユーロ圏外の欧州連合(EU)加盟国で見つかったのは約1.7%、EU域外で発見された偽札は0.7%未満だった。
ECBは半年ごとに偽造ユーロ紙幣に関する統計を公表している。域内では当期に185億枚超のユーロ紙幣が流通しており、ECBは「この増加傾向と比較すると偽札の割合は非常に小さい」と強調する。
ECBは偽造対策を強化した新紙幣「エウロペ」シリーズの導入を進めており、2013年5月には新5ユーロ札、2014年9月には新10ユーロ札、さらに昨年11月25日には新20ユーロ札を投入。新たな50ユーロ札は来年4月4日に導入される予定だ。
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