エルドアン大統領、死刑制度復活を示唆

トルコで15日夜に発生したクーデター未遂を受け、エルドアン大統領が非常事態を宣言した。クーデターに関与した人物の拘束と追及を加速するほか、死刑制度の復活を示唆しており、欧州連合(EU)などから懸念の声が強まっている。ロイター通信などが18日伝えた。

クーデターではイスタンブールとアンカラで戦闘があったものの、16日には制圧された。これまでに死者は290人超、けが人は1,440人に上る。政府はこれまでに、クーデターに関与したとして軍司令官や裁判官を含む6,000人以上を拘束したほか、8,000人の警官を解任したことを明らかにしている。

エルドアン大統領は、クーデター首謀者への死刑適用を求める声が強まっているとして、「民主主義においては、こうした要求を無視することはできない」とコメント。2004年に廃絶した死刑制度の復活に向け、野党と協議に入りたいと述べた。ただ、クルド系政党の野党・国民民主主義党(HDP)は、この提案に応じない考えを示している。

EUは16日に外相会合を開催し、クーデターを非難するとともに「法の規則と基本的な自由が施行されることを求める」との共同声明を発表。フェデリカ・モゲリーニ外交安全保障上級代表(EU外相)は18日、「クーデターは法の規則から外れることへの言い訳にはならない」とエルドアン大統領の強硬姿勢をけん制。死刑制度のある国はEUに加盟できないと述べた。一方、欧州委のヨハネス・ハーン欧州近隣政策・拡大交渉担当委員は、クーデター制圧後の政府の対応が迅速だったことについて、拘束者リストがあらかじめ用意されていたようだと疑問を呈した。

なお、エルドアン大統領は、対立する米国亡命中のフェトフッラー・ギュレン氏がクーデターに関与していると主張。米当局に同氏の引き渡しを求めているほか、米国の関与も示唆した。これに対し米国はこれを強く否定しており、ギュレン氏自身も関与していないとの声明を発表している。


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