スーパー英2位のセインズベリーは15日、注文から1時間以内に商品を届ける「チョップ・チョップ(Chop Chop)」の試験展開を開始したと明らかにした。米オンライン販売大手アマゾンは英国で6月、有料サービス「アマゾン・プライム」の会員向けに生鮮食品の宅配サービス「アマゾン・フレッシュ」を始めており、これを意識したものとみられる。同社の発表として、ロイター通信が伝えた。
「チョップ・チョップ」は、米アップルの「iPhone(アイフォーン)」に専用アプリをダウンロードすることで利用可能。今回の試験展開は、ロンドン南部のワンズワース(Wandsworth)から半径3キロメートル以内に住む消費者を対象に行われ、最大20点まで注文できる。配達料として4.99ポンドが課金される。
英国の大手スーパーは、店舗販売ではドイツ系格安スーパーのアルディやリドルの勢いに押されているが、オンライン販売は好調な事業分野の1つ。オンライン食品市場は、2020年までに2倍近くの172億ポンドに拡大する見通しという。
「アマゾン・プライム」は1年前に英国に進出。現在では全国民の3割以上が利用できる。会員は対象商品1万5,000点以上について、配達料6.99ポンドを支払えば、1時間以内に受け取ることができる。2時間以内あるいは当日の配送については無料となる。
なお4位のモリソンも2月、アマゾンと食品販売で提携すると発表。アマゾンは今年後半にも、有料サービス「アマゾン・プライム」の一環として、モリソンの数百点に及ぶ生鮮・冷凍・保存食品の配達を開始する予定だ。
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