ノルウェー北部地域の住民の74%が欧州連合(EU)加盟に反対している——。ノルウェー放送協会(NRK)と北部地域の現地紙アビサ・ヌールラン(Avisa Nordland)が市場調査機関インファクト(InFact)に委託した調査で、こうした結果が明らかになった。ザ・ローカルが12日伝えた。
それによると、北部地域ではEU加盟を支持した人はわずか14%にとどまり、1994年に実施されたEU加盟の是非を問う国民投票時の28.6%から半減した。北部地域内の内訳をみると、EU加盟の支持者はフィンマルク県で15.9%、トロムス県とヌールラン県では合わせて13.7%だった。半面、同地域で加盟に反対する住民の割合は1994年の71.4%から74%に上昇した。
ノルウェー漁業組合員はNRKの取材に対し「北部地域にとって、特に漁業の独立性を保つことが重要」とし、EU規制による制限なしに多様な種類の魚介類を捕獲できることの利点を強調した。一方、地元の元議員はEU非加盟は長期的には北部地域の成長にとってマイナスと警告。域外の周辺地域に甘んじることで、経済成長や人口増加が阻まれているとの見方を示した。
EUの評価は北部地域で特出して低い。国民投票時のノルウェー全体の平均を見ると、EU加盟支持が47.8%、反対が52.2%とその差はわずかだった。
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