トルコのエルドアン大統領は5日、同国内にいる約300万人のシリア難民の一部にトルコ国籍を与える計画を打ち出した。資格や技能を持つ人を中心に付与する方針。ロイター通信が伝えた。
同大統領は、ラマダン明けの礼拝後の記者会見で「国内のシリア難民の中には高度な資格を持つ人もいる」と指摘。「これらの難民に市民権を付与すれば、トルコの利益になるだけでなく、こうした人々の生活水準も向上する」と話した。
同大統領はかねて、移民や難民への労働許可の交付手続きを簡易化する方針を示しており、先にはシリア難民への国籍の付与にも前向きな姿勢を示していた。ただ、国民からはこれに反発する声も上がっている。
トルコは3月、同国経由でギリシャに密航した難民や移民の送還を受け入れることで、欧州連合(EU)と合意した。トルコ国内のシリア難民のうち26万人は、なお難民キャンプで暮らしている。
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