シンガポールの大手金融機関UOB銀行は、英国の欧州連合(EU)離脱が国民投票で決まったことを受けて、ロンドンの不動産購入向けの融資を一時中止することを決めた。同行の広報担当者が6月29日、ビジネス・タイムズに明らかにした。
UOBは英国のEU離脱決定によって同国経済の先行きが不透明となり、不動産価格が下落する恐れがあることから、融資の凍結に踏み切った。広報担当者は「不動産市場の動向を見守りながら、融資再開の時期を見極めたい」と話した。
既に融資を申し込んだ顧客の契約手続きは進める。融資交渉を行っている顧客については、7月4日まで申請を受け付ける。
UOBなどシンガポールの銀行は、英国向けではロンドンの物件に限り不動産ローンを提供している。国民投票の結果を受けて、こうした融資を凍結するのはUOBが初めて。ビジネス・タイムズによると、他の銀行は現時点で融資を継続する方針を示している。【NNAシンガポール】
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