2024/02/27(火)
第307回 海外赴任者のNISA口座の取扱いについて
山田さん:みらい先生、こんにちは。来月からベトナム子会社への出向が始まるのですが、海外での生活に備えていろいろと調べていたら、NISAや新NISAのことが気になってきました。海外赴任開始に際して、NISAに関連して気を付けるべきことはありますか?
みらい:こんにちは、山田さん。そうですね、海外赴任中のNISAの取り扱いには注意が必要です。海外にお住まいの方は基本的にNISAの非課税措置の対象外となってしまうのです。
山田さん:なるほど。となると、今までNISA口座で運用してきた資産はどうすればいいのでしょうか?
みらい:今の制度では、給与の支払者から転任の命令を受けて出国する等の一定の場合には、非課税口座が開設されている金融機関に「継続適用届出書」を提出することで、提出後5年間は引き続き非課税措置を受けることができます。よって、現在保有の資産は処分されるか、継続保有されるか、どちらでも選択できます。なお、継続適用届出書を提出した場合、帰国後には「帰国届出書」を提出する必要があるので注意が必要です。
山田さん:なるほど。ちなみに、私は毎月一定額の株式を購入してNISA口座に受け入れているのですが、継続措置を適用した場合、海外赴任中にも新たにNISA口座で株式を取得することはできますか?