アジアで高まる健康意識
日本企業の商機に
経済発展が進むアジア諸国では、所得水準の向上や生活様式の変化によって、糖尿病などの生活習慣病が増えている。また、インドネシアの野焼きや山火事を起因とするヘイズ(煙害)が周辺国のシンガポールやマレーシアにも拡大し、各国で健康被害の懸念が高まった。こうした環境下、健康に対する人々の意識は向上しており、日本企業にとってのビジネス機会となっている。関連の最新記事をNNA POWER ASIAからセレクト。
ルネサンスがベトナムで運営するフィットネスジムで汗を流す人々(同社提供)
ベトナム
都市部で肥満の子ども増加 日系2社、運動通じ改善に貢献へNNA POWER ASIA 2019年10月11日付
ベトナムで、都市部を中心に肥満の子どもが増加している。都市部に暮らす小学生のうち、41.9%が肥満だという調査結果もあり、中高校生よりも比率は高い。教育機関などでは健康意識の向上に向けた取り組みの強化が課題となっているが、実際都市部の子どもたちの運動や食事の習慣にどういう特徴や変化が見られるのか。同国内で子ども向けスポーツ事業を展開する日系2社に見解を聞いた。
インドネシア
きれいな空気の提供を本格化 パナソニック、企業間取引に注力NNA POWER ASIA 2019年10月10日付
パナソニックはインドネシアで、空気をきれいにする技術の普及や装置の販売を本格化する。ヘイズ(煙害)や自動車の排ガスなどで汚染された空気を清浄する装置や、水に包まれた微粒子イオン「ナノイー」を使って空気の質を向上する技術などの普及を進める。中韓家電メーカーなどの進出でBtoC(企業・消費者間取引)市場が価格競争に陥りやすくなったことなどを背景に、BtoB(企業間取引)に力を入れる。
東南アジア
東南アジア、かすむ青空 煙害・PM2.5に緊急対策もNNA POWER ASIA 2019年10月3日付
東南アジアの大都市の大気汚染が深刻化している。インドネシアの野焼きや山火事に起因するヘイズ(煙害)がシンガポールやマレーシアに拡大しており、タイやベトナムでは天候の変化により微小粒子状物質「PM2.5」濃度が上昇している。各国政府は、国民にマスク着用などを呼び掛けているほか、野焼きの取り締まり強化など対策を急いでいる。
シンガポール
手技整体「平松式」が海外1号店 健康維持に貢献、人材育成も視野NNA POWER ASIA 2019年10月16日付
独自の手技施術「平松式」を使った整体サービスを提供するスポーツフィジカル(長野県塩尻市)は16日、シンガポールに海外1号店「カンジ・フィジカル・ジャパン」を開業する。痛みを根本から改善する施術を行うことで現地の健康維持に貢献するほか、手技施術を行う整体師を育成していく計画だ。
台湾
医療保健支出16%、過去最高 「高齢社会」鮮明、18年家計調査NNA POWER ASIA 2019年9月24日付
台湾の行政院主計総処(統計局)が発表した2018年の家庭収支(家計収支)調査によると、1世帯当たりの消費支出の内訳で、「医療保健」が全体の16%を占めて過去最高を更新した。「水道・ガス・電気などの住宅サービス」(24%)に次ぐ割合で、「高齢社会」に突入したことが、家庭の消費構造でも鮮明となった。