NNAカンパサール

アジア経済を視る July, 2022, No.90

【業界ベンチマーク】

海運、空運がV字回復
~運輸・物流~

業種業界にはそれぞれ固有の産業トレンドがある。重要な話題を「業界視点」でベンチマークしていくコーナー。今回は「脱コロナ」による需要回復の追い風が吹く一方、資源高・逼迫(ひっぱく)といった強い向かい風にも見舞われている「運輸・物流」の動向に注目。

中国

北京豊台駅が開業
アジア最大の鉄道駅

北京市南西部の鉄道駅「北京豊台駅」が20日開業した。アジア最大規模の鉄道旅客ターミナルで、北京―広東省広州間を結ぶ高速鉄道「京広高鉄」、北京―上海間を結ぶ高速鉄道「京滬高鉄」などの始発駅となる。(6月21日付)


台湾

長栄海運の1Q純利益
四半期初の千億元台

台湾海運大手、長栄海運(エバーグリーン・マリン)が6日発表した2022年第1四半期(1~3月)の連結決算は、純利益が前年同期の2.8倍となる1,013億5,956万台湾元(約4,460億円)だった。経済日報によると、同社の純利益が四半期ベースで1,000億元を超えたのは初めて。(5月10日付)


貨物連帯提供

韓国

貨物ストで産業への打撃拡大
ポスコなど工場停止、長期化懸念

韓国トラック運転手の労働組合のストライキに伴う出荷停滞が、幅広い産業に打撃を与えている。鉄鋼のポスコは一部工場の生産を停止し、完成車の現代自動車は職員自らが出荷車両を運転して輸送するなど、企業も対応に追われている。12日に行われた政府と労組側の交渉も決裂し、ストによる物流混乱が長期化する恐れも高まっている。(6月14日付)


NNA撮影

タイ

長距離LCCタイエアアジアX
経営再建へ

タイの格安航空会社(LCC)で長距離路線を運航するタイ・エアアジアXは19日、17日に中央破産裁判所に会社更生手続きを申請し、18日に受理されたと明らかにした。タイの航空会社の経営破綻は4社目。航空券を購入した乗客への影響はなく、経営再建を推進するとしている。(5月23日付)


ベトナム

ベトジェットの後払いシステム
英誌が表彰

英誌グローバル・エコノミストは、ベトナムの格安航空会社(LCC)ベトジェット航空が提供する航空運賃の分割・後払いシステムを「2022年最優秀フィンテック(ITを活用した金融サービス)プロダクト」に選出した。(6月16日付)


ジャサ・マルガ公式ユーチューブより

インドネシア

国内最長グデバゲ高速道
23年4~6月着工

インドネシアの道路公団ジャサ・マルガは21日、西ジャワ州グデバゲ―タシクマラヤ―中ジャワ州チラチャップ高速道路(総延長206.65キロメートル)を、2023年第2四半期(4~6月)に着工する予定だと発表した。完成すれば国内最長の高速道路となる。2月に西ジャワ州政府からの建設地の決定を受けて、現在は建設予定地の土地収用を進めている。(6月22日付)


同社提供

シンガポール

シンガポール航空の業績改善
赤字幅が78%縮小、売上2倍に

新型コロナウイルス禍で経営に深刻な打撃を受けたシンガポール航空の業績が回復に向かっている。2022年3月期の連結決算は9億6,200万Sドル(約893億円)の赤字となったが、赤字幅は過去最大を記録した前期から78%縮小した。売上高は2倍に拡大。ワクチン接種を完了した人を対象に入国制限が徐々に緩和されたことや、航空貨物の需要が旺盛だったことが、収益の改善につながった。今後の見通しは旅客部門では明るいが、貨物部門は不鮮明という。(5月20日付)


NNA撮影

マレーシア

MRT2号線、第1期が開業
首都圏北西部から中心部へ乗り入れ

マレーシア首都圏から行政都市プトラジャヤまでをつなぐ都市高速鉄道(MRT)2号線の第1期区間(スランゴール州クワサダマンサラ―クアラルンプール北部カンポンバトゥ)が、16日に開業した。新型コロナウイルスの影響で、当初の予定から1年近く遅れての開業となった。首都北西部から中心部へ向かう路線として、沿線の活性化が期待されている。(6月17日付)


NNA撮影

フィリピン

地下鉄トンネル、工事開始へ
マニラ首都圏、掘削機を月内設置

フィリピン政府は、日本政府の円借款で敷設するマニラ首都圏地下鉄計画(第1期)で工事の要となるトンネル工事を近く開始する見通しだ。トンネル掘削機を月内に設置して準備を整える。ドゥテルテ政権が任期を終える6月末までに象徴的な成果を残したい考えだ。総事業費は3,570億ペソ(約8,700億円)。国内初となる地下鉄は2025年の一部開通が見込まれている。(6月1日付)


同社の17日ツイートより

インド

ジェットエアが運航再開へ
逆風の再出発、価格競争厳しく

資金難を理由に2019年4月から運航を停止し、経営再建中だったインドの民間航空会社ジェット・エアウェイズが、今年9月までに運航を再開する見通しだ。新経営陣の下でかつての赤字体質からの脱却を図るが、格安航空会社(LCC)が8割のシェアを握るインドの国内線市場は価格競争が激しい。燃料価格の高騰も経営の重しで、逆風の中での再出発となる。(5月23日付)


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