EVシフト加速
アジア各国が本腰
「電気自動車(EV)シフト」と言われて久しいが、いよいよアジア各国・地域の政府も普及に本腰を入れ始めている。充電施設などのインフラが整いつつあることと、市民の環境意識の高まりを背景に販売も急速に伸びている。NNA POWER ASIAから関連記事をセレクト。
インドネシアの配車・配送サービス大手ゴジェックと競合するグラブは、韓国の現代自動車と提携してスカルノ・ハッタ国際空港発の配車サービスにEVを導入している=インドネシア・ジャカルタ郊外(NNA撮影)
マレーシア
マレーシア政府、EV普及へ行動計画
30年に新車販売の15%目標NNA POWER ASIA 2021年5月4日付
マレーシア政府が低炭素社会の実現に向けて、電気自動車(EV)の普及に本腰を入れる。環境・水省はこのほど、EV普及に向けた今後10年間の行動計画などを盛り込んだ「低炭素モビリティーブループリント2021~30年」の最終草案を公表した。乗用車販売に占めるEVの割合を25年に9%、30年には15%まで引き上げる方針だ。これに伴い、25年までに全国に充電設備7,700基を設置する。
インドネシア
ゴジェック
2030年までに全車両EV化NNA POWER ASIA 2021年5月3日付
インドネシアの配車・配送サービス大手ゴジェックは、2030年までに同社のサービスを通じて利用される全ての四輪車・二輪車を電気自動車(EV)や電動バイクとする目標を設定した。ゴジェックに登録する運転手は東南アジア全体で200万人に上り、同社がEV化にかじを切れば影響は大きいと見られている。
タイ
タイ工業連盟
加盟社の多くがEVシフトに前向きNNA POWER ASIA 2021年5月5日付
タイ工業連盟(FTI)は、加盟企業の多くが、国内の自動車生産について、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などの電動車への移行を前倒しで進めることを求めていると明らかにした。タイ政府の諮問委員会は3月、2035年までに国内で販売されるすべての電動車を国産とする目標を提言。25年までに乗用車、商用車、二輪車の国内生産について、合わせて105万1,000台を電動車とすることを求めている。
ベトナム
ビンGがスマホ生産から撤退
採算性見切りEVに資源集中NNA POWER ASIA 2021年5月11日付
ベトナムのコングロマリット(複合企業)ベトナム投資グループ(ビングループ)は9日夜、傘下のビンスマートが手掛けるスマートフォンとテレビの生産を打ち切ると発表した。海外勢との激しいシェア争いが続く中、将来的にも事業の成長は見込めないと判断した。不動産部門を母体とする旧来型の事業構造を急ピッチで多角化してきた同社だが、年内にも想定する自動車事業の米国上場などをにらみ、事業選別による収益性重視の経営にかじを切った。
中国
車体部品のジーテクト
広州に新工場NNA POWER ASIA 2021年5月14日付
車体部品を手掛けるジーテクト(さいたま市大宮区)は13日、広東省広州市に新工場を建設すると発表した。車体プレス部品を製造する。中国では近年、電気自動車(EV)市場が急拡大しており、同社が強みを持つ軽量高剛性な車体部品の需要が見込めることから、工場新設を決めた。
韓国
現代自動車
EVの代行充電サービスを開始NNA POWER ASIA 2021年5月11日付
韓国完成車大手の現代自動車は、電気自動車(EV)向け顧客の代行充電サービスを開始した。 サービス対象は「アイオニック5」や「コナ・エレクトリック」、「アイオニック・エレクトリック」など、現代自のEVを所有するソウル市内の顧客。現代自のスマートフォンアプリ「マイ現代」から日時や車両の引き渡し場所などを選択して依頼すれば、担当者がバッテリーを80%まで充電した後、顧客に返却するというサービスだ。
オーストラリア
豪EV販売台数
6月までに20年通年越えへNNA POWER ASIA 2021年5月12日付
自動車産業会議所(FCAI)の最新のデータによると、オーストラリアでの電気自動車(EV)の販売台数は今年6月末までに昨年1年間の販売台数を上回る見通しだ。カー・アドバイスが伝えた。