【わたしの在宅ライフ】
フィリピン男性 (31)の過ごし方
テレビ局の仕事もリモートで
新型コロナウイルス感染防止のための外出規制や自粛、新たな生活様式が広まる中、アジアの市民は自宅でどう過ごしているのか。在宅時の一日のスケジュールのほか、利点や困り事、ストレス解消法などを紹介してもらった。
昨年3月、新型コロナウイルスの初の市中感染を受け、非常事態宣言が出たフィリピン。政府はマニラ首都圏を含む各地で不要不急の外出を制限した。フローレンツさんがサウンドエンジニアとして勤務するローカルテレビ局でも、この際に在宅勤務が導入された。
「在宅勤務の最大のメリットは、やはり感染リスクを低減できること。この生活はもう1年近く続いていますが、現在も不要不急の外出はなるべく控えるようにしています」とフローレンツさん。
マニラ首都圏の副都心として発展したマンダルヨンの賃貸アパート住まい。自宅に設けた作業スペースは、コンパクトながら必要十分(フローレンツさん提供)
作曲の際に使用する打ち込み用のMIDIキーボードや周辺機器。パソコンはクリエーティブ関係者に人気の高性能CPU「Ryzen」搭載。機材は全て自腹で購入(同)
「私は平日は会社員、週末はフリーランスとして仕事を受けるダブルワークをしています。会社やクライアントは『在宅勤務イコールいつでも仕事ができる』と考え、オーバワークを要求してくるのが不満。仕事と休息の境目が曖昧になるのが嫌ですね」
フィリピンでは今年3月に入り、感染者数が再び急増。政府は3月22日からマニラ首都圏と近隣州で外出・移動制限措置を強化し、フローレンツさんの在宅勤務も無期限の状態で続いている。
ストレス解消法を尋ねると「運動とゲーム、そして大好きなプラモデル作り」とニコリ。結婚を控えた恋人と取る朝食と、2匹の愛猫と遊ぶひと時も大事な癒やしとなっているようだ。
作業スペースに飾られた「機動戦士ガンダム」などのプラモデル。仕事が終わった後に組み立てるのが日課(同)
ゲームが趣味。任天堂の「ニンテンドースイッチ」など日本のゲームメーカーの機器が作業スペースのあちこちに(同)