コロナ禍でも好調なワケ
逆張りで出店や投資拡大も
新型コロナウイルス感染症の収束が見えない中、アジアで出店を加速し、事業を拡大する企業も少なからずある。時代に対する逆張りの企業戦略の裏には何があるのだろうか。NNA POWER ASIAから関連記事をセレクト。
トリドールはコロナ禍にありながら東南アジア市場で積極的に店舗展開を進めている=シンガポール中心部(NNA撮影)
シンガポール
【ASEAN戦略】コロナ禍で店舗展開加
外食トリドール、新業態優先NNA POWER ASIA 2021年3月9日付
「丸亀製麺」などを展開する外食大手トリドールホールディングス(東京都渋谷区)は、コロナ禍にありながら東南アジア市場を含めた世界で積極的に店舗展開を進めている。海外事業の経営基盤強化に向けた取り組みを本格化する中、各地で新型コロナウイルスの回復状況を見極めながら店舗拡大の潜在的可能性が高い新たな業態を優先して出店している。同社海外事業本部長の杉山孝史氏に東南アジア市場の事業戦略や新型コロナへの対応、見通しなどを聞いた。
韓国
コロナで製薬・バイオが躍進
各社の業績最高、参入も相次ぐNNA POWER ASIA 2021年3月3日付
新型コロナウイルス感染症の関連事業に参入した製薬・バイオ企業の業績が好調だ。サムスンとSKのグループ系列会社は、欧米社とコロナ治療薬の受託生産契約を交わすなど、過去最高の売上高を記録。新型コロナ向け診断キットを生産する中堅企業も、大幅増益を計上した。コロナの予防対策により、その他感染症の医薬品需要が縮小する中、コロナ市場に参入する動きが一段と加速している。
台湾
儒鴻の受注好調
売上高過去最高も視野NNA POWER ASIA 2021年3月12日付
台湾のアパレル受託大手、儒鴻企業(エクラット)の洪鎮海董事長はこのほど、大口顧客のスポーツ用品大手や量販大手からの受注について、「10月まで好調な状態が続く」との見通しを示した。出荷が順調であれば、今年の売上高は過去最高を更新する可能性もあると指摘した。
ASEAN
コロナで1.5兆米ドル規模に
東南アジアの電子決済市場(上)NNA POWER ASIA 2021年3月10日付
東南アジアで、コロナ禍に伴い電子決済サービスの利用が広がっている。シンガポールの金融最大手DBS銀行では昨年、電子決済サービスの取引件数が前年比で2倍超に増えた。非接触・非対面が可能な電子決済サービスの域内市場の規模は、既に1兆5,000億米ドル(約163兆円)に上るとの試算も出ている。
タイ
NCココナツ
中国需要拡大で輸出3割増へNNA POWER ASIA 2021年3月12日付
タイのココナツ栽培・輸出大手NCココナツは、今年の生鮮ココナツの輸出量が前年比で30%拡大するとの見通しを示した。中国向けのオンライン販売が伸びている。NCココナツの生鮮ココナツ輸出は新型コロナウイルス感染症の流行の影響が軽微で、2020年第4四半期(10~12月)以降、輸出ペースが拡大している。
フィリピン
ニシキゴイ飼育に脚光
在宅拡大で若者も魅了NNA POWER ASIA 2021年3月12日付
【共同】フィリピンでニシキゴイの飼育が脚光を浴びている。新型コロナウイルス禍で在宅時間が長くなったことが追い風になり、人気が上昇。以前は富裕層の趣味とみられていたが「泳ぐ宝石」は若者も魅了し、客層の裾野が広がりつつある。
オーストラリア
豪2大全国紙
コロナ下で購読者大幅増加NNA POWER ASIA 2021年3月9日付
オーストラリアのメディア大手ナイン・エンターテインメント傘下の経済紙オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(AFR)の2020年の購読者数が、前年比で26.3%増加したことが、市場調査機関エンハンスト・メディア・メトリックス・オーストラリア(EMMA)の調べで分かった。また、メディア大手ニューズ・コープが発行する競合の全国紙オーストラリアンも30.3%増加している。