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【わたしの在宅ライフ】
インドネシア女性(38)の過ごし方
ステイホームで料理を楽しむ
新型コロナウイルス感染防止のための外出規制や自粛、新たな生活様式が広まる中、アジアの市民は自宅でどう過ごしているのか。在宅時の一日のスケジュールのほか、利点や困り事、ストレス解消法などを紹介してもらった。
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リース関連の企業で13年働いた後、現在のIT企業に転職したメルビ・アプリリアさん。首都ジャカルタからほど近いバンテン州南タンゲラン市で、夫、11歳と6歳の男の子、定年退職した両親と共に暮らしている。
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新型コロナウイルスの感染者が120万人を突破し、東南アジア最多となっているインドネシア。メルビさんの会社では、感染拡大が本格化した昨年の3月下旬から在宅勤務がスタート。子どもたちの学校もオンライン授業になったため、家で子どもたちと過ごす時間が何倍にも増えたという。
これを在宅勤務の恩恵として感じる一方で、「家ではメイドを雇っていて、掃除といった家事全般のほか、子どもたちの身の回りの世話もやってもらっているのですが、それでも仕事をしながら子どもの面倒を見るのは大変でした。同居している両親も介護が必要な状況なため、そちらのケアも必要でした」と振り返る。
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夕食後は家族そろって団らんタイムを楽しむのが日課(メルビさん提供)
そんなメルビさんがステイホーム中に熱心に取り組んだのが料理。普段から家族の健康を大切に考え、出来合いのお惣菜などはほとんど購入しないという彼女。在宅を強いられる期間だからこそ、より一層料理に腕を振るったとか。
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料理上手なメルビさんの手料理の数々。食材は毎週日曜に市場やスーパーに行ってまとめて購入(同)
政府による新型コロナ対策の行動規制は、昨年から緩和と強化が繰り返されているが、多くの会社では段階的に出社勤務を再開。メルビさんの会社も現在は通常の勤務にシフトしたが、家族と過ごす時間は今も大切にしながら暮らしている。
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エクササイズ好きで元気はつらつとしたメルビさん。「週末は家族と一緒に公園を散歩したり、サイクリングを楽しむのが何よりの幸せです」(NNA撮影)
ゆくゆくは早期退職をして、起業したいというメルビさん。「好きな料理に関連したビジネスということで、自宅で行うケータリングサービスを考えています。将来は風光明媚な観光地として知られるジョクジャカルタ特別州に老後用の広々とした家を建てて、子どもたちと孫のためにプール付きの庭を構えるのが夢です」