【わたしの在宅ライフ】
韓国女性(31)の過ごし方
ネット通販を使いこなす
新型コロナウイルス感染防止のための外出規制や自粛、新たな生活様式が広まる中、アジアの市民は自宅でどう過ごしているのか。在宅時の一日のスケジュールのほか、利点や困り事、ストレス解消法などを紹介してもらった。
韓国のIT企業大手、NHNに勤めるチョン・イェジさん。社員デザイナーとして5年間勤務する。ソウル市内のマンション住まいだが、両親が郊外に転居したため、現在は80歳になる祖母と一緒に生活している。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、会社の指示で2月27日から在宅勤務が始まった。当初は5月8日までの予定だったが、ソウル梨泰院のナイトクラブで集団感染が発生したことを受けて期間が延長された。同25日からは通常勤務に切り替わり、今は毎週水曜日にだけ在宅勤務を続けている。
在宅勤務のメリットは強く感じているという。「たとえ通勤に自家用車を使ったとしても、オフィスや食事時に不特定多数の人と接触が避けられない。在宅での勤務により日常生活の中でのコロナ感染への不安感が解消された」(チョンさん)。また、移動時間が短縮されてプライベートな時間が増えたことも利点に挙げた。
「メッセンジャーからの連絡に迅速に対応する必要があり、疲労感を感じることがあるが、それ以外は特に欠点はない」といい、業務面でのデメリットは少ないようだ。
他には、会社から昼食用に支給され、社内食堂や提携会社で使えるはずのクーポンが近所では使えないため、食費の支出は増えたとこぼす。
夜食の定番「チメク」。「チキン+ビール」の略称。韓国語でビールを「メクチュ」といい、チキンの「チ」と、ビールの「メク」からそう呼ばれる。「週末、自宅でノンフライヤーを使ってチキンを揚げ、ビールと共に堪能するのが最近の楽しみ」(チョンさん提供)
私生活についてチョンさんは、平日は仕事をしているため以前と大きな変化はなく、週末も外出を控えているくらいで変わりはないという。
生活に必要なものは全てオンラインで注文している。外出は、宅配便をマンションの入り口まで取りに行ったり(韓国のマンションは宅配員が管理事務所に荷物を置いていく仕組みが一般的)、ゴミを捨てに出たり、近くのスーパーに行ったりする程度に留めている。
「仕事帰りに彼氏が家に来てくれるので、『おうちデート』を楽しんでいる。外出自粛の期間が長くなって息苦しさもあるが、ネット動画サービスやオンラインショッピングでストレスを解消している」(チョンさん)