社会に新風、躍動するスタートアップ企業
最新のデジタル技術などを活用してビジネスを生み出すスタートアップ企業。社会のニーズを的確に捉えることで、「ユニコーン企業」(評価額10億米ドル=約1,100億円以上の未上場企業)に急成長し、各国・地域の経済や社会に大きな変化をもたらすケースも目立つ。さまざまな分野で躍進するスタートアップ企業を取り上げた最新記事をNNA POWER ASIAからセレクト。
ドイツのスタートアップ企業がシンガポールで商用サービス化を目指している「空中タクシー」(NNA撮影)
シンガポール
世界初の空中タクシー商用化 独ベンチャー、21年に実現へNNA POWER ASIA 2019年4月11日付
「空飛ぶタクシー」を開発するドイツの新興企業ボロコプターは、2021年にも世界初となる商用サービス開始を目指している。シンガポールは、産業用ドローン(小型無人機)の関連企業が集積していることもあり候補地の一つで、年内に実証試験を開始する。都市部での利用を想定した空中タクシーとして、既にアジア地域でサービスの引き合いが多く寄せられており、潜在的需要が大きいとみている。
ベトナム
水耕栽培のスマート化で躍進 新興企業Hachi、日本でも受注へNNA POWER ASIA 2019年4月5日付
水耕栽培をスマート化するシステムやインフラを提供するスタートアップ企業Hachiが、ベトナム国内外で受注を増やしている。一定以上の規模を持つ農場をターゲットに、空調や光、水質を管理し、モノのインターネット(IoT)を使って調整するソリューションは低コストも武器としており注目を集める。年内には群馬県の大規模農場での受注を目指す。
インドネシア
電動バイクシェアのミゴ 首都などで若者中心に人気拡大NNA POWER ASIA 2019年4月8日付
インドネシアの首都ジャカルタで大量高速交通システム(MRT)が4月1日に商業運転を開始した。今後は駅と自宅やオフィスを結ぶ交通手段の拡充が求められている。地場スタートアップのミゴ・アヌグラ・シネルギは2017年、いち早く電動スクーターのシェアリングサービス「ミゴ」を開始。ジャカルタと東ジャワ州スラバヤでサービスを展開している。スマートフォン一つで利用でき、ミゴが提携する駐輪場であればどこでも乗り捨てできる手軽さが受け、若者を中心に人気が広まっている。
マレーシア
エアロダイン、日系と資本提携 ドローンファンド、過去最大の出資NNA POWER ASIA 2019年4月8日付
マレーシアの新興ドローン(小型無人機)サービスプロバイダー・エアロダインは4月5日、スランゴール州プタリンジャヤで、日本のドローンスタートアップ特化型ファンド「ドローンファンド」との資本業務提携に関する記者会見を開いた。出資額は非公表としているが、「千葉道場ドローン部2号投資事業有限責任組合」(ドローンファンド2号)としては過去最大となる。日本のドローン業界が得意とするハードウエアと、ドローンのサービスプロバイダーとしてのエアロダインの強みを生かし、世界展開を加速する。
タイ
行列解消で時間を有効活用 アプリQUEQ、日本進出も計画NNA POWER ASIA 2019年4月4日付
レストラン、銀行、病院の待ち時間を有効的に活用へ――。タイで2015年に設立したスタートアップのQUEQ(キューキュー)は、行列の順番をアプリ上で確認できるサービスを開始。多忙な現代人のニーズを取り込み、利用者が拡大している。昨年進出したマレーシアに加え、今年は外国人の国籍別で最も利用が多い日本への進出も計画している。