日本の味をアジアへ
農水産物・食品をアピール
アジアで日本の食材や食品の存在感をさらに高めようと、日本政府、自治体、企業が一丸となって、食材や食品のアピールを強化している。東京電力福島第一原子力発電所の事故から8年が経過、日本の食品に対する一層の信頼回復に努めている。最新の関連記事を、ニュース配信サービス「NNA POWER ASIA」からセレクト。
来場者に三重県産の生がきが振る舞われた=シンガポール(NNA撮影)
シンガポール
水産物に特化した初の商談会 ジェトロ、生がきなど紹介NNA POWER ASIA 2019年2月22日付
日本貿易振興機構(ジェトロ)は、シンガポール向けの輸出が伸びている日本産水産物・水産加工品の販売促進に力を入れている。2月21日にシンガポールで開催した日本産食品輸出商談会「IN:FUSE」では、今回初めて水産物に焦点を当てた。日本産生がきとして初めてシンガポール向け輸出が解禁された三重県産生がきのほか、当地ではまだ珍しい水産物も紹介。地場の飲食店関係者ら100人以上が来場し、日本産水産物への注目の高さがうかがえた。
ジェトロがシンガポールで「IN:FUSE」を開催するのは今回で3回目。日本産食材を和食だけでなく、世界の多様な料理で使ってもらうことを主眼に置いている。
香港
4県食品香港へ輸出しやすく 放射性物質検査の運用を改善NNA POWER ASIA 2019年2月26日付
香港政府が茨城、栃木、群馬、千葉4県の野菜や果物などを輸入する上で条件としている日本での放射性物質検査の運用が改善された。日本の農林水産省が昨年12月、4県の関係者などに通知した。従来と比べて検査コストの低減と輸出までにかかる時間の短縮が期待でき、長期保存が難しい作物などの輸出に弾みがつきそうだ。
農林水産省によると、同一のロットの商品が複数回にわたって輸出される場合、初回輸出時の放射性物質検査報告書を2回目以降の輸出時に再利用できるようになった。報告書は、香港向けの輸出で添付が条件となっている放射性物質検査証明書を国が発行する際に必要な資料で、従来は同一のロットの商品でも輸出するたびに放射性物質検査を行っていた。
※単位:円、統計の対象は県によって違いがある。千葉は各年の1〜12月の数値 出所:4県発表
ミャンマー
「一番搾り」を日本の味に刷新 キリン、ミャンマーで高価格帯強化NNA POWER ASIA 2019年2月7日付
キリンホールディングス(HD)傘下のミャンマーのビール最大手ミャンマー・ブルワリー(MBL)は1月下旬、同社の高価格帯ビール「一番搾り(KIRIN ICHIBAN)」をリニューアルした。苦みを強め、現在の日本の「一番搾り」と同じ風味にした。ミャンマーではアルコール飲料の広告に制約があるため、デジタル広告で認知度を向上させながら、高価格帯ビールで競合他社に対抗する。
ベトナム
日本産鶏肉PRイベント、HCM市で開催NNA POWER ASIA 2019年2月20日付
日本の鶏生産・販売業者など約180社・団体が加盟する日本食鳥協会(東京都千代田区)は2月19日、ベトナム・ホーチミン市で、日本産の鶏肉PRイベントを開催した。セミナーと試食会を通じて、安全性や味をアピールした。
日本産鶏肉の輸出先は現在、ベトナム・香港・カンボジアの3カ国・地域のみ。このうち香港には月当たり25万トン程度を輸出しているものの、ベトナムへの輸出は年間で数万トン規模にとどまっている。
台湾
台湾ファミマ、沖縄県産鶏卵の販売開始NNA POWER ASIA 2019年2月21日付
台湾で鶏卵不足が伝えられる中、台湾コンビニ大手「全家(台湾ファミリーマート)」を運営する全家便利商店は、2月27日から沖縄県産鶏卵の販売を開始した。20日付蘋果日報によると、台湾のコンビニが日本産鶏卵を販売するのは初めてで、鶏卵不足解消の一助となることが期待されている。