【アジメシ】
飲茶ランチは働く香港女子の活力源
香港
アジア各地の働く社会人のランチタイムにおじゃまし、食文化や人生観を探ろうという新企画、アジアの昼メシ、略して「アジメシ」。第1回目の舞台は、“食得是福”(食べることは幸せにつながる)の精神が息づく香港。金融系企業で働く女性ふたりが、飲茶(ヤムチャ)の名店を案内してくれました。(取材=NNA香港編集部 神保智)
金融系企業で働くテイさん(左)とワイさん(右。いずれも仮称)。明るい笑顔が印象的=香港(NNA撮影。以下同)
香港を代表グルメといえば飲茶。旅行者には“ハレの日ご飯”だが、地元のビジネスマンやOLはランチでも気軽に利用していて、今回登場してくれたアラサー世代のテイさんとワイさんも同様。会社の同僚であるふたりが「料理のクオリティーが高く、何を注文してもハズレがない」と今日の昼メシに選んだのは、オフィス街、アドミラルティー(金鐘)にある名都酒樓(Metropol Restaurant)だ。
実はこのお店、横浜中華街に本店を構える聘珍樓(へいちんろう)の香港分店で、1990年にオープン。客席が約1,200席(!)という超大型店舗だ。スタッフがほかほか点心をワゴンに入れ店内を回り、客がその中から食べたいものを選ぶワゴンサービス式で飲茶を楽しむことができる。(ちなみに、最近は香港でもワゴン式で提供するお店が減少し、レアなサービスとなりつつある)。
テイさんとワイさんがここに来るのは月に1回程度。「おススメはエビ餃子(43HKドル。約610円)。飲茶の定番料理でどこのお店にもあるけれど、名都酒樓のものはエビがたっぷり。皮もモチモチしている」と、おいしそうにエビ餃子をほおばりながら答えてくれた。
ふたりとも香港生まれの香港人で、勤め先は金融系企業。香港の主要産業であるだけに、ハードな労働環境が思い浮かぶが、「会社はアットホームで、チーム内のスタッフ同士の距離も近く働きやすい」と満足げ。テイさんとワイさんはいずれも両親と同居中で、週末の過ごし方は「映画が好きで月3回は行く」(テイさん)、「バドミントンの試合に向けて練習」(ワイさん)とアクティブ。合わせて6品の点心を食べて、お会計は、ひとり約150HKドル(約2,100円)。たっぷり食べて、じっくりおしゃべりして約1時間。元気に働く香港女性に、飲茶ランチはよく似合う。
- DATA
- 名都酒樓(Metropol Restaurant)
- 住所:4/F, United Centre, 95 Queensway, Admiralty
- 営業時間:08:00~00:00(深夜)
- 定休日:なし
- 最寄り駅:MRT アドミラルティー(金鐘)駅