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NNAが日々伝えるアジアの経済ニュース。最近の記事から注目トピックをピックアップした。
シンガポール初のドローンハブ指定、実験環境提供で相互連携推進へNNA POWER ASIA 2018年2月6日付
シンガポール
シンガポールがドローン(小型無人機)の研究開発(R&D)を推進する。コー・ブーンワン運輸相兼インフラ調整相は2月5日、中部ブオナビスタの科学技術産業団地「ワンノース」を、飛行実験などを推奨する初のR&Dハブ「ドローン・エステート」に指定すると発表した。企業や研究機関に都市部での実験環境を提供することで、エコシステム(複数の企業・団体が共存共栄する仕組み)を構築し、イノベーション(技術革新)を後押しする考えだ。
コー運輸相兼インフラ調整相は、6日に開幕するアジア最大の航空見本市「シンガポール・エアショー」を前に、シンガポール中心部のホテルで開催された「シンガポール・エアショー・アビエーション・リーダーシップ・サミット」で演説を行い、ドローン・エステートの構想を明らかにした。同サミットには、民間航空会社の経営トップらのほか、国連傘下にある国際民間航空機関(ICAO)のオルムイワ・ベナード・アリウ理事会議長、国際航空運送協会(IATA)のアレクサンドル・ド・ジュニアック事務総長が参列した。
コー運輸相兼インフラ調整相は「ドローンは航空業界に創造的破壊の変革をもたらすものだ」と説明。業務の効率改善や、作業時間・人的労力の低減などにつながる大きな潜在可能性を秘めているとした。
OPPOが日本進出、最新型スマートフォンを投入NNA POWER ASIA 2018年2月1日付
中国
「OPPO(オッポ)」ブランドの携帯電話端末を展開する中国の広東欧珀移動通信(OPPO、広東省東莞市)の日本法人は日本で最新型スマートフォン「R11s」を発表した。価格は5万7,980円(税別)。日本のスマホで売れ筋価格帯の3万円台より高めのミドルレンジ機種を日本市場に投入し、ブランド確立を目指す。
OPPOは昨年8月に日本法人、OPPOJapan(東京都品川区)を設立し、日本市場にスマホを投入する準備を進めてきた。華為技術(ファーウェイ)や聯想集団(レノボ)などに次ぐ、中国スマホメーカーの本格進出となる。
R11sは、6.01インチの縦長アクティブマトリックス式有機EL(AMOLED)ディスプレーを搭載した。内蔵カメラは1,600万画素と2,000万画素のデュアル構成。
トウ宇辰(トウ=登におおざと)代表取締役は記者会見で、「OPPOにとって日本市場参入は大きな前進で、先進的な製品で市場を作ってきた日本企業から学べる良い機会。高性能カメラを搭載した『カメラフォン』を提供することで、OPPOの優位性を訴えていきたい」とあいさつ。当面はビックカメラやヨドバシカメラなど家電量販店を中心にSIMフリー市場向けに販売するが、3大通信キャリア(ドコモ、KDDI、ソフトバンク)や仮想移動体通信事業者(MVNO)への製品提供に向けても交渉を進めていると話した。
香港ディズニー3年連続で最終赤字NNA POWER ASIA 2018年2月22日付
香港
香港ディズニーランドが発表した2017年度(16年10月~17年9月)決算の純損益は3億4,500万HKドル(約47億2,300万円)の赤字となった。赤字は3年連続。新施設の開業と拡張工事に伴う減価償却費を計上したことで、赤字額は前年から2倍以上に膨らんだ。ただ償却の影響を除くと増益を達成し、来園者数も香港市民と海外客が伸びたことで3年度ぶりに増加に転じた。経営環境は改善したと言えそうだが、償却の影響は続くとみられ、今後の最終損益の黒字化には不透明感も残る。
香港ディズニーは2005年に開業。純損益の公表を始めた08年度以降、黒字は12~14年度の3年度のみ。17年度の赤字額は10年度(7億1,800万HKドル)以来の規模だった。
ただ17年度の赤字は、昨年10月から始めた園の拡張工事に加え、園内3軒目となる新ホテル「ディズニー・エクスプローラーズ・ロッジ」、マーベル・コミックの「アイアンマン」のアトラクション「アイアンマン・エクスペリエンス(鉄甲奇侠飛行之旅)」の開業による影響が大きい。一連の減価償却費は前年度比39.6%増の12億4,200万HKドルに膨らんだ。営業費用も新施設の開業を受けて4.2%増えた。
一方、減価償却費を除くと黒字転換する計算で、EBITDA(利払い・税引き前・償却費控除前利益)は27.8%増の9億1,400万HKドルだった。増加幅は過去5年で最大。