アジア業界地図
新連載・初回拡大SP
目まぐるしく変化し続けるアジア。NNAはその変化を捉えるべく、各国・地域の経済・ビジネスニュースを毎日、伝えている。新年第一号となる今月のNNAカンパサールでは、その市場を一度、俯瞰(ふかん)してみる。それぞれの市場の特徴は何か。どんな局面にあるのか。そこにはどんなプレーヤーがいるのか――。新しい年を迎えたいま、アジアの業界地図を眺めながら次なる変化に備えよう。
目まぐるしく変化し続けるアジア。NNAはその変化を捉えるべく、各国・地域の経済・ビジネスニュースを毎日、伝えている。新年第一号となる今月のNNAカンパサールでは、その市場を一度、俯瞰(ふかん)してみる。それぞれの市場の特徴は何か。どんな局面にあるのか。そこにはどんなプレーヤーがいるのか――。新しい年を迎えたいま、アジアの業界地図を眺めながら次なる変化に備えよう。
中国、韓国、台湾
中国の2016年の新車販売台数は2,802万8,000台で過去最高を更新、8年連続で世界一を記録した。17年は4、5月の販売台数が単月で前年同月を下回ったが、その後6~10月は連続でプラス成長を維持。同年1~10月は前年同期比4.1%増の2,292万7,100台となっている。中国自動車工業協会の董揚常務副会長は、中国の自動車市場は当面、年間7%前後の成長が続くと見込んでいる。
ASEAN、インド
2017年のタイ新車販売市場は5年ぶりの拡大がほぼ確実。インラック政権が実施した新車購入促進策で12~13年に100万台以上に一気に拡大したが、需要を先食いし、14~16年は反動で低迷。16年は物品税制改正やプミポン前国王の死去による影響が響いて通年でマイナスとなっていた。
中国
中国の電子商取引(EC)の市場規模は世界の39.2%を占める─。中国商務省が2017年に発表したリポートによれば、16年時点で前年比19.8%増の26兆1000億元(約424兆650億円)に達したという。多くの企業がこの巨大マーケットへ参入しているが、成功のポイントは何なのか。巨人ともいえる主要プレーヤーの特徴を見ながら探る。
ASEAN
経済成長が続く東南アジアでは食に関しても安心・安全な物が求められるようになり、健康に気を遣う消費者も増えた。従来の「安ければいい」という消費スタイルが目立たなくなる中、安心・安全な食品に対する需要が出てきたのは必然の流れだろう。大和総研のアジア事業開発本部 シニアコンサルタントの中村昌宏氏が東南アジアのトレンドを見た。
【アジア取材ノート】
中国、日本
海外から日本を訪れるクルーズ旅行の人気が高まっている。2016年にクルーズ船で日本に入国した外国人旅行客は過去最多の約200万人を記録。国・地域別では中国人が最多を占めた。彼らは船内や日本の観光地で何を楽しみ、どんな時間を過ごしているのか。
首都地下鉄に日本のODA
19年着工予定、東南アにくさびを
フィリピン
日本・フィリピン両国政府は11月13日、マニラで安倍晋三首相とドゥテルテ大統領の立ち会いの下、マニラ首都圏の地下鉄計画(フェーズ1)第1期への日本からの政府開発援助(ODA)供与(限度額1,045億3,000万円)について、交換公文に署名した。2018年第1四半期(1〜3月)にも国際協力機構(JICA)が円借款貸付契約(L/A)を締結する。
明電舎、アジア事業に本腰
タイのEPCをメコンに水平展開
タイ
重電機器大手の明電舎は2017年12月に創業120年。東南アジアへの進出は早く、タイ法人は50年以上、シンガポール法人は40年以上の歴史を持つ。2018年3月期までの中期経営計画で、売上高2,400億円のうち海外で3割を確保する目標を掲げており、海外事業を統括する杉井守専務は「アジア事業の拡大が目標達成に向けた鍵を握る」とみている。
円借款4件1170億円表明
首脳会談、ラカイン支援も用意
ミャンマー
安倍晋三首相とミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相は2017年11月14日夕、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議のため訪問中のフィリピンの首都マニラで会談した。
ASEAN一覧 工業団地&インフラMAP
ASEAN
東南アジア諸国連合(ASEAN)経済共同体(AEC)の発足により、6億人を超える巨大な経済圏が動き出した。製造拠点と消費地を結ぶ幹線道路や物流施設などのネットワークも次々に整備され、その活用はすでに始まっている。域内の製造拠点である主要な工業団地や経済特区、交通インフラを一つの地図にまとめた。
製造革新に備えよ。
ドイツの「インダストリー4.0」に続き、アジアにも次なる製造業革新の波が押し寄せてきている。約20年にわたって製造業向け統合基幹業務システム(ERP)を提供し続けてきた東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)も、次世代のものづくりに備える製造業を支援するため、IoT(モノのインターネット)向けの製品群を強化。ERPとIoTの垣根を越えた「ものづくりデジタライゼーション」を提唱する。
信頼のIWASAKIブランド訴求
照明機器を主力とする電機大手、岩崎電気(東京都中央区)は海外での売上高を伸ばすべく、東南アジア諸国連合(ASEAN)と北米市場の開拓に力を入れている。特に、これからインフラが整備が加速し、LED道路灯などの需要拡大が見込まれるベトナムで、これまで培ってきたIWASAKIブランドの信頼性を訴求し、これを取り込む構えだ。
【プロの眼】
アジア
アジアは今後、本格的に高齢化を迎える。国連が2015年に発表した世界人口推計によると、推測される40年の高齢化率は日本が36.1%、中国が24.6%、韓国が30.8%、シンガポールが29.8%、タイが25.8%。あと25年ほどで、アジア各国では4人に1人が高齢者の時代となり、日本を上回る速度で高齢化が進む。
【注目国基本マニュアル】
カンボジア
他国に比べて外資規制が少ないカンボジア。外国企業による投資を成長エンジンに、2011年から6年連続で約7%の成長を続ける。この間、カンボジア日本人商工会(JBAC)の会員企業数は2.5倍の約250社に増えた。