NNAカンパサール

アジア経済を視る September, 2017, No.32

[4〜6位]

無印が東南アジア旗艦店開業
域内最大、初商品・サービスもNNA POWER ASIA 2017年7月24日付

シンガポール

住環境関連や食品、ヘルス&ビューティー商品、衣服など約5,000アイテムをそろえるMUJIプラザ・シンガプーラ店=シンガポール中心部(NNA撮影)

総合雑貨店「無印良品(MUJI)」を展開する良品計画は7月21日、シンガポールの繁華街に東南アジア地域の旗艦店「MUJIプラザ・シンガプーラ店」をオープンした。同地域で最大規模の店舗で、衣料品ブランド「MUJI LABO(ムジラボ)」をはじめシンガポール初お目見えの商品群・サービスを取り扱う。海外では423店舗目となり、日本国内の422店を抜く節目の店舗となる。シンガポールでは今後、現行比で2倍の売り上げを目指す。

シンガポールで11店舗目となる新店舗は繁華街オーチャードの商業施設「プラザ・シンガプーラ」の1階にあり、売り場面積は約1,640平方メートル。著名デザイナーなどが手掛ける高価格帯の衣料品ムジラボや、世界各国で見つけた日用品などを無印良品の価値観で仕立て直し販売する「Found MUJI(ファウンドムジ)」、良品計画子会社で家具を製造販売するIDEE(イデー)の商品群をシンガポールで初めて取り扱う。職人によるワークショップや展示会、トークイベントなどを開催するコミュニケーションスペース「Open MUJI(オープンムジ)」や、刺しゅうサービスも同国で初展開する。

新店舗では、衣料品、日用雑貨、食品、化粧品を含むヘルス&ビューティー商品、カーテンやクッションをはじめとする住居関連商品などを幅広く取りそろえる。シンガポールで3店舗目となる飲食店「カフェアンドミールMUJI」も併設。既存の2店舗と同様のメニューに加えて、新店舗限定でポークカツ丼などの単品メニューを用意する。持ち帰り専用でおにぎりと総菜のセットも扱う。

有機ELに3年で17兆ウォン
LGD、市場急成長で積極投資NNA POWER ASIA 2017年7月27日付

韓国

韓国のLGディスプレー(LGD)は2020年までに有機EL事業に総額17兆ウォン(約1兆7,000億円)を投じる。7月25日に理事会を開き、これらの内容を盛り込んだ中長期投資計画を承認した。韓国国内に15兆ウォン、海外に2兆ウォンを投資し、生産設備を増強する。今年発売した新製品が好調で、デジタルサイネージ(電子看板)向けやモバイル向け、自動車向けなど広範囲で需要が拡大していることから、生産力の大幅増加でその取り込みを狙う。

京畿道坡州市に建設中の新工場「P10」に総額7兆8,000億ウォンを投じる。10.5世代(2,940ミリ×3,370ミリ)ガラス基板のディスプレー生産ラインに2兆8,000億ウォン、中・小型の有機ELには5兆ウォン、それぞれ投入する。中・小型パネルへの投資額は、現在建設中のE5、E6工場(ともに慶尚北道亀尾市)を含めて計10兆ウォン規模となる。

P10に構築する10.5世代の生産ラインで有機ELパネルと液晶ディスプレー(LCD)のどちらを生産するかは決定を見送った。パネル裏面に信号と電力を伝える薄膜トランジスタ(TFT)の完成度を見てから決めるようだ。

19年の量産開始を目指す中・小型パネル生産ラインの月産能力は6万5,000枚程度になる見込み。6.5世代(1,500ミリ×1,850ミリ)のフレキシブル有機ELパネルの生産力を高め、先行するサムスンディスプレーを追いかける。19年に市場シェアを20~30%に引き上げたい考えだ。

ダスキンがハラルドーナツ展開
甘み強くカラフル、中東も視野NNA POWER ASIA 2017年8月9日付

マレーシア

ドーナツチェーン「ビッグアップル」の店頭。色とりどりのドーナツがケーキのように並ぶショーケースが設置される=クアラルンプール(NNA撮影)

ダスキンが、マレーシアで子会社化した地場ドーナツチェーン「ビッグアップル・ドーナツ&コーヒー」で、イスラム教徒(ムスリム)の顧客拡大を図っている。ハラル(イスラム教の戒律で許されたもの)認証を取得したドーナツは世界でもまだ数少ない。甘みが強く見た目がカラフルな東南アジア発のハラルドーナツを売りに、来年にも中東でのフランチャイズ(FC)展開を開始したい考えだ。

ダスキンは、2006年創業のビッグアップルを展開するビッグ・アップル・ワールドワイド・ホールディングス(BAWH)の株式90%を取得すると昨年6月に発表。現在は残りの株式10%を保有するマレーシア人の創業者、チャン・ウアイカン氏が最高経営責任者(CEO)を務めている。

マレーシア現地法人、ビッグアップル・インターアジアの角南圭二マネジング・ディレクターが指摘するのは、ビッグアップルのドーナツが、マレーシア・イスラム開発局(JAKIM)のハラル認証を取得していることに加え、見た目や味の特徴が際だっていることだ。

ドーナツレシピは約50種あるが、どれもドーナツ文化が発祥した米国や日本などのものより圧倒的に甘みが強い。デコレーションも、ブラウン、ホワイト、グリーン、ピンク、イエローなど色とりどりで、店頭のガラス張りのショーケースにケーキのように並べられる。

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