第18回 J-ASIA Cup
サッカーJ―ASIAカップ、香港が連覇
アジア各地の日本人サッカーチームが実力を競い合う「第18回J―ASIAカップ2014」(NNAなど協賛)が11日、ベトナム・ハノイ市内で開催された。アジア11カ国・地域から集結した17チーム約350人の選手が、気温30度を超える中で各6~7試合を戦い抜いた結果、香港の「香港Jリーグオールスターズ」が2年連続、4度目の優勝を飾った。
大会は17チームを4組に分けて予選を実施。各グループ上位2チームで決勝トーナメントが戦われた。決勝は王者香港にタイ・バンコクの「Japan All Stars」が挑んだ。押し気味に試合を進めた香港が後半、バンコクの反則でペナルティーキックを獲得。キャプテンの中村俊輔選手が放ったシュートはキーパーの横っ飛びではじかれたものの、同姓同名の元日本代表も顔負けの鋭い出足で自らこぼれ球を押し込んだ。バンコクも終了間際にゴール正面でフリーキックを得たものの、枠を捉えることができず試合終了。全試合を無失点で守りきった香港に歓喜の瞬間が訪れた。
中村選手は、「いいところにボールが転がってきた。今大会は守備の時に誰一人サボらず、ベンチも声が出ていたことが良い攻撃につながった」とチームメートをたたえた。第2回から出場している鶴田壮一郎代表は、「年々ハイレベルになっているJ―ASIAで連続優勝できて感無量」と喜んだ。
一方、敗れたバンコクの杉本直之キャプテンは、「香港は当たりが強く、寄せも早かった。去年は3位で今年は2位。来年は優勝を目指す」と雪辱を誓った。
大会MVPは鶴田選手、得点王は4得点を挙げた本多久平選手(広東)と安部智選手(ハノイ)が分け合った。
J―ASIAは1998年から毎年1回、アジアの都市で開催されている。選手の多くが普段は多忙なビジネスパーソン。「大会当日に休日出勤や出張を入れられるんじゃないか」と直前までハラハラしつつも、この日ばかりはサッカー小僧に戻ってボールを追った。マレーシア・クアラルンプール「KL ASTAKA FC」の選手の夫人は、「今年は3回目の同行で、初めて子どもも連れてきた。夫も他チームとの再会を楽しみにしている。また来年も来ると思う」と語り、家族の恒例行事を楽しんだ。
次回は韓国・ソウルで開催予定。ホストを務めることになるソウルの「OS CONQISTADORES」は、「サッカーと焼き肉で例年以上に楽しい大会を」と意気込んでいる。