ブックタイトルNNA_kanpasar_vol.21
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NNA_kanpasar_vol.21
14 KANPASARグローバル企業のための海外拠点向けERPパッケージ「A.S.I.A.」導入事例紹介アジア5拠点の会計システムを統一決算の早期化・経理の効率化を実現海外に複数の拠点を有する日系企業は、会計システムを各国の法規に適合させなければならない。決算処理は手間を要する上、各データを本社でまとめて管理することができず、正確な業績の管理が困難になる。そんな企業の国際的課題を解決するのが、東洋ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)が開発した海外拠点向けの国産グローバルERP・会計システム「A.S.I.A.」だ。現在22カ国・地域で370社を超える企業への導入実績を誇る。「A.S.I.A.」は世界各地で稼働するために必要となる多言語、多通貨、多基準に対応し、会計から販売、購買、在庫管理といった幅広い業務も行える多彩な機能モジュールを備えている。これにより、連結決算のためのデータ収集作業の大幅な効率化だけでなく、海外子会社の業務標準化や、連結決算早期化のためのグローバル連結経営基盤の構築が実現できる。この「A.S.I.A.」を導入してアジア拠点の会計システムを統一した日系企業に、導入した経緯と業務にもたらされた効果を聞いた。導入企業A.S.I.A.で海外拠点のデータを可視化連結決算業務を約1カ月短縮ユニオンツール(東京都品川区)は、産業用の切削工具、測定機器などを製造・販売する金属加工機械メーカー。中核製品である電子回路基板用超硬ドリル(PCB=Printed Circuit Boardドリル)は、パソコンや携帯電話などに利用される電子回路基板の製造工程で不可欠な工具。多機能小型化する電子機器製品に合わせ、より細いドリルが求められる傾向があるが、ユニオンツールでは髪のユニオンツール株式会社設立:1960年資本金:29億9,850万円従業員数:1,397人(連結:2014年11月末現在)事業内容:切削工具、直線運動軸受、エンドミル、測定機器など、金属加工機械の製造・販売毛の細さのPCBドリルを量産することが可能だ。PCBドリルは、主要な顧客の近くで製造・販売することが必要なため、アジアでは台湾、東莞(広東省)、上海、香港、シンガポールに製造・販売拠点を展開している。これまで5つの拠点では、自社開発の会計システムや会計パッケージシステムを導入してきたが、使い続けるにつれ、課題を抱えるようになっていた。例えば自社開発した台湾のシステムは、各種法規や基準などに対応するためのメンテナンスが困難になり、システムの入れ替えが求められていた。また、東莞では税法や連結決算の調整などの処理が複雑であったり、香港とシンガポールでは決算担当者の人数が不足していたため、処理に手間と時間を要していた。A.S.I.A.の導入を決めた理由は、多言語・多通貨で異なる会計基準に準拠し、内部統制・IFRSに対応していたためだ。アドオンを行わずに基本機能で導入できることも決め手となった。各拠点の業務の標準化やバージョンアップ時の工数が低減できることからパッケージシステムを選択した。A.S.I.A.は台湾から導入を開始し、東莞、1963年に日本で初めてこのPCBドリルの製造・販売を開始し、その技術力の高さと品質の優位性によりリーディングカンパニーに位置付けられている。現在、長岡工場(新潟県)をメーン工場とし、国内外の製造・販売拠点でグローバルにビジネスを拡大している日本企業のグローバル展開をサポートするために開発された唯一の国産グローバル対応ERP。●多言語対応・多通貨対応・多基準対応・各国制度●内部統制/IFRS対応・世界中にサポート拠点あり・運用サポートまでワンストップ●低コストでスピーディーな多拠点展開を実現するクラウドサービスの提供●カスタマイズ不要の豊富なユーザ拡張項目を標準で用意http://www.to-be.asia/香港、シンガポール、上海で逐次稼働した。要件定義から台湾への導入まではB-EN-Gのサポートの下でノウハウを蓄積し、その後の東莞、香港、上海、シンガポールについてはユニオンツール主体で手法を共有した。導入プロジェクトでは、B-EN-Gから提案されたWBS(WorkBreakdown Structure=作業分解構成図)によってプロジェクトを遂行することで、徹底したスケジュール管理が可能になり、予定通りの導入ができた。A.S.I.A.を導入後、5つの海外拠点が、どのようなシステムで、どのように決算処理をしていたのかを把握できるようになった。また、これまで現地の担当者は、固定資産の減価償却費の計上や前払い費用の処理を毎月エクセルで部署別に集計し、手入力していた。これらが全てA.S.I.A.のボタン1つで自動仕訳の計上まで連携できるようになったため、作業が短縮化し、決算の早期化につながった。コンサルタントが語る、海外導入のポイント明確なゴールを全メンバーで共有し、円滑なプロジェクト遂行を可能にプロダクト事業本部A.S.I.A.事業部コンサルティングサポートグループ・シニアマネージャー菅原智之氏Question1システム導入で日頃気を付けていることは?コンパクト・短期間・低コストで導入するため、初期段階では、要件が拡散して膨大にならないよう十分に検討と選別を行います。さらに、稼働後は実現しなかった機能や、要望などについて、ユーザーの方々と定期的に意見交換を行い、より使いやすいシステムになるよう、その都度調整を行っています。いずれにしても、ユーザーの皆様と十分なコミュニケーションを図るよう心掛けております。Question2今回の導入事例のポイントは?A.S.I.A.導入作業のうち、マスタデータや各種残高の作成以外の作業についてはB-EN-Gが主体となって進めていくことがほとんどですが、今回は導入作業を通じて可能な限り業務やノウハウを定着させたいとのお客様のご意向に沿い、最初の台湾拠点では、ユニオンツール本社メンバーの方々への導入トレーニングに近い形式のプ東洋ビジネスエンジニアリング株式会社Tel:03-3510-1596/Fax:03-3510-1627/Email:sales-asia@to-be.co.jp/Web:http://www.to-be.co.jp/ロジェクトを実施しました。これまでの会計システムは自社開発で行っていたこともあり、アプローチが異なるパッケージシステム(A.S.I.A.)をお客様主体で導入するためには、数多くの課題が存在しましたが、ユニオンツール様の組織力で解決し、各国への導入を実現されました。その結果、稼働後の現地からの問い合わせや課題に対しても自社で解決できるレベルに到達されていました。ユニオンツール様が主体でシステムを導入しノウハウを蓄積されたことが、その後の業務改善に貢献していると感じております。Question3これから製造拠点を海外に設ける会社へのアドバイスは?まず、現地任せになりがちな海外拠点のシステム選定についても、本社(親会社)の海外経営戦略の一つとして位置付け、いかなる国や制度にも導入可能な統一システムを選定することが重要です。本社(親会社)のメンバーが積極的に参画して海外展開のノウハウや手法を蓄積することにより、スピーディーかつ低コストでの海外展開を実現し、統制がとれたグローバル経営環境の構築が可能になります。海外現地法人中国(上海)、タイ(バンコク)、シンガポール、インドネシア(ジャカルタ)