ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

NNA_kanpasar_vol.20

KANPASAR15暮らしに求める清潔感PRODUCT4おぷろ水生活製作所塩素を除去する入浴剤富裕層の習慣変化に商機PRODUCT5コロコロニトムズオンドル床対応の「コロコロ」テープ式の清掃習慣を提案飲用やシャワー用浄水器を主力とする水生活製作所が開発した、塩素を除去する入浴剤「おぷろ」。主成分のビタミンCが塩素を除去し、ヒアルロン酸で肌にうるおい効果を与える効果が期待される。水道水には消毒用の塩素(残留塩素)が含まれ、乾燥肌やアトピー性皮膚炎を持つ人から、入浴時にしみるという声があったが、風呂の場合は湯沸かし器に浄水器が設置しにくかったため、入浴剤を考案した。同社は中国で浄水器の販売網があり、おぷろも上海を中心に輸出している。中国は「シャワー文化」だが、残留塩素が日本よりも高い地域があり、日本人駐在員の需要を見込んだ。ただ最近は中国人富裕層の中には湯を張った浴槽に漬かる人もいる。ライフスタイルの変化を捉えて、水質改善と美肌効果を売り込んでいく考えだ。開発課の高木美穂氏は「最近は浄水器を買って帰る中国人訪日客も増えており、中国人が水質を気にしていることは実感している」。秋までにビタミンC配合のおぷろブランドのボディソープを中国で販売する予定で、「製品の浸透に期待している」(同氏)。キャラクターを前面に出したパッケージは輸出用も同じ。1袋18元(約365円)。右は秋から輸出するボディソープ(水生活製作所提供)テレビショッピングでは、放送されると直後に予定販売個数が完売─。接着面を外向きに巻いた粘着テープを転がして掃除をする「コロコロ」が韓国で人気を集めている。製造するのは日東電工グループの家庭用品メーカー、ニトムズだ。韓国の家庭に多い暖房床「オンドル」でもスムーズに掃除ができるように現地仕様に開発し、新たな掃除習慣を提案している。同社は1985年に「コロコロ」の商標を登録し、日本でのテープ式掃除用品のシェアは約5割とトップ。韓国へは2010年に進出した。これまで韓国では床掃除にテープ製品を使う習慣がなかったため、日本で販売している粘着性の高いカーペット用を投入した。だが冬の寒さが厳しい韓国ではオンドルを備える家庭が多く、30度近くの高温になる床ではのりが溶けて貼り付くことがあった。そこでのりを熱劣化しにくい成分にし、格子状に塗ることで接着面販売価格は9,500ウォン(約1,060円)、スペア3本入りは9,900ウォン(ニトムズ提供)積を減らして、転がりやすくなるよう改良。現地生産し、好調を維持している。経営企画部コミュニケーショングループの油田奈緒子氏は、「商品の認知度が高まればさらに伸びる余地がある」と話す。Niche水道水に残る消毒用の塩素は、日本では1リットル当たり0.6~1mg程度だが、中国の場合は地域によって日本の3倍ほどある(同社調べ)。中国での販売も想定し、同3mgの塩素を除去できるよう開発しているNiche日本同様、少子高齢化が進む韓国。軽くて力を使わず掃除できるため高齢者にも訴求していく。都市部で増える単身世帯の潜在需要も見込めるPRODUCT6 MISOKA夢職人歯磨き粉いらず、高機能歯ブラシ購買意欲も満たすプレミアム感PRODUCT7ヤシノミ野菜洗いサラヤ自然由来の野菜洗い洗剤風味変えず、農薬落とすブラシを水に漬けて歯を磨くだけでツルツルになり、汚れが付着しにくくなる。ナノテクノロジーを駆使して、毛先にミネラルをコーティングした歯ブラシ「MISOKA」。日本で1本1,080円する高級商品だが、中華圏を中心に海外でリピーターが続出している。MISOKAを製造・販売する夢職人の辻陽平社長によると、海外での販売数は台湾がトップで、年3~4万本が売れている。アジア進出したきっかけは約3年前。同商品に付いているロゴが4色あるうち、赤色の発注が販売店から急増。中国や台湾からの訪日客が、縁起が良い赤色を好んで土産物として大量に購入していたことが分かり、輸出へつなげた。ミネラルを施したブラシで磨くと歯に薄い水分子の膜ができ、汚れがつきにく1本1本手作りで、日本品質をアピール。販売価格は中国が1本88元(約1,780円)、台湾は350台湾ドル(約1,410円)(夢職人提供)くなる。中華圏では実演販売を徹底。口コミで広がっている。今後はシンガポール、タイ、ベトナムにも輸出する考え。「中華圏では日用品の分野でのプレミアム感が受けている。歯磨き粉を使わないので、うがい用の水は少量で足りるため、防災用品にもなる。消費者に訴えるポイントは輸出先ごとに変えていく」(同社長)赤いロゴの歯ブラシが中華圏からの訪日旅行者の間で、高級な日用品の土産物として、人気を集めている(同)せっけん・洗剤メーカーのサラヤが製造する洗剤「ヤシノミ野菜洗い」は、商品名の通り野菜を洗うことができる。パーム油を原料に、天然酵母を発酵させることで生み出す自然由来の洗浄成分「ソホロリピッド」を使い、野菜洗い用洗剤として商品化した。野菜を洗剤で洗う習慣がある人も多い、中国の上位中間層から富裕層の間で支持を集めている。同商品はもともと、2008年に日本国内向けに開発された。中国から野菜の輸入量が増える中、中国製の冷凍ギョーザから殺虫剤が検出された事件を機に、食の安全への意識が高まると見越したのだ。だが販売を始めると、国内よりも中国からの引き合いが強かった。国内では販売が終了する一方、中国への輸出は継続し、着実に購買層を増やしている。ヤシノミ野菜洗いは、水に適量を入れて野菜を2~5分間漬けてから、30秒間流水で洗えば、野菜の風味を損なうことなく、残留農薬を落とすことができる。同社の海外事業本部の米田佳弘氏によると、中国の現地メーカーも野菜を洗う洗剤を製造しているが、その商品自体に不信感を抱く人もいるという。品質だけでなく、日本ブランドへの信頼感がヒットにつながっていると分析している。自然由来の成分で手荒れせず、肌に優しいという特長もある。販売価格は43元(約870円)(サラヤ提供)Nicheうがい用の水をほとんど使わずにすむため、うがいが得意ではない高齢者にも使いやすいという。日本では介護現場における採用実績もあり、多様な用途があるNiche日本では6月から、訪日中国人客の「爆買い」を狙って2万本限定ながら復活。ベトナムやカンボジアなど、残留農薬が懸念される東南アジアの国にも需要はあるとみている