ブックタイトルNNA_kanpasar_vol.20
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NNA_kanpasar_vol.20
7発行:株式会社エヌ・エヌ・エー〒105-7209東京都港区東新橋1丁目7番1号汐留メディアタワー9階TEL:+81-3-6218-4330FAX:+81-3-6218-4337アジアの消費市場を視る季刊2015年月号KANPASAR The Daily NNA別冊第20号KDN PP 11802/03/2013(031453)特集暮らしに求める清潔感市場は日本化・欧米化人類史とは衛生の歴史でもある。文明が興り始めた数千年前には水洗トイレが発明され、人々に親しまれていたという。バビロニア、インダス、クレタ、ローマなど名だたる古代文明の遺跡から精巧な水洗トイレや下水道が見つかり、中には現代でも使われる優れたものもあるほどだ。清潔な環境を重んじる意識と工夫は古くからあった。ところが中世・近世ヨーロッパは、ことのほか不衛生だった。質素倹約を旨とする原始キリスト教の価値観が、いつしか入浴や身ぎれいさを保つことをぜいたくだと非難した。都市の住人は、ごみやし尿を道に捨て、街は汚物の悪臭にまみれた。そのため、しばしばペストなど致命的な疫病が大流行し、多数の死者が出たとされる。人類が常に健康的な形で清潔を志向したとは限らない。現代アジアは清潔文化の成長期にある。少し前までアジア旅行や駐在といえば「古い臭い汚い」の話題に事欠かなかったが、少なくとも中間層以上に関して言えば、そのような暗黒時代は去った。先行する欧米系外資の大量投下した製品が行き渡り、人々の意識、習慣は確実に現代化している。ニーズの細分化も顕著だ。例えばタイでは甘い香りの床用洗剤、中国では体に無害な野菜洗い用洗剤が人気を集めるなど、現地の風土に合わせて商品も進化を遂げつつある。識者も「衛生市場は日本化、欧米化がさらに進む」と指摘する。ただ、清潔が必ずしも健康的とは限らないのも悩ましい。日本では極端な潔癖さが体の抵抗力の低下やアレルギーを引き起こすなどの悪影響が指摘される。アジアの消費者なら、日本が陥る問題も持ち前の大らかさで回避するだろうか。衛生は実にややこしい世界だ。こだわるポイントは人それぞれ。自分の感覚、他人の評価、実際にそれが衛生的か─が、全て別の問題だから難しい。本特集ではこの3つの視点を最大限に意識し、最新の衛生市場と消費者の実態に迫った。Contents(中国&インドネシア)P 2我が家の衛生習慣P 4座談会私も家も、きれいに磨く高級入浴用品を愛用し、家事代行を活用P 5あなたのカバン拝見しますP 8アジア13都市美トイレを訪ねて三つ星TOILETコレクションP 14ローカライズ、ニッチ、BOPアジアへ進む、日本ブランド衛生マーケット解説P 17知られざるアジア防虫の世界新企画P12イ工AンS業Eフ団AラN地一M覧A &PP 22トップは語るTop Interview日本のトップホテルアジア最高級に自信ホテルオークラ代表取締役社長荻田敏宏P 18日本の技新しき真珠ジュエリーP 20アジアで発見ロングセラーバナナケチャップ(フィリピン)P 21TREND ASIA