アイルランドの今年のパスポート発行数が28日、過去最高の70万件を突破した。英国の欧州連合(EU)離脱決定を受け、英国からアイルランドのパスポートを申請する人が急増しているためで、11月末時点で昨年通年の約67万件を大きく上回っている。外務省は先に、今年通年の発行数は74万5,000件を超すとの見通しを明らかにしている。
1~10月の申請件数は63万5,635件と1年前から12.3%増加。英国(北アイルランド除く)からの申請に限ると5万8,015件と、42.5%増えている。北アイルランドからの申請数は、27.3%増の5万9,043件だった。
英国ではブレグジットの機運が高まり始めた今年初めからパスポート申請件数が徐々に増加していたが、決定後に伸びが加速。7~10月の申請件数を見ると、英国(北アイルランド除く)からは2万6,308件と1年前の2倍近くに急増。北アイルランドでも1万9,424件と、68.3%伸びている。
アイルランド国籍は両親のどちらかがアイルランド生まれのアイルランド人であれば自動的に付与されるほか、祖父母がアイルランド国籍保持者の場合、自身の出生が政府に登録されていれば国籍が取得できる。同様に、父母の出生が自身の誕生より前に政府に登録されていれば、曽祖父母やさらにその前の世代までさかのぼって自身がアイルランド系であることを証明し、国籍を取ることが可能だ。
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