EV生産で1万人の雇用創出へ ジャガー「政府の投資不可欠」

インドの自動車大手タタ・モーターズ傘下の英高級車メーカー、ジャガー・ランドローバー(JLR)は、イングランド中部ウエストミッドランズ州のコベントリー本社近くに電気自動車(EV)工場を開設し、1万人の雇用を創出する計画だ。ただ、このためには政府による現地インフラへの投資が欠かせないと訴えている。ラルフ・スペッツ最高経営責任者(CEO)の話として、フィナンシャルタイムズが25日伝えた。

同CEOによると、同社は本社近くに面積24万平方メートルの敷地にまずテストセンターと研究開発(R&D)を建設する。長期的にはバッテリー工場も開設し、最終的にこれをEVの組み立て工場へと拡張する計画だ。同社はこれに伴い1万人の雇用を創出できると見込む。

ただ、このためには年間1,200万~1,500万キロワットの電力が新たに必要となる。これは発電所4カ所に相当し、政府の投資が不可欠という。また、敷地の確保や規制枠組みの整備においても政府の協力が必要なほか、民間からも6億ポンドの追加投資が必要になるとみている。

スペッツCEOは、「英国はEV市場の首位争いでドイツとの激しい競争にさらされている」と指摘する。これに対し、クラーク民間企業・エネルギー・産業戦略相は「EV開発は英国の産業戦略の重要課題の1つ」と話している。ハモンド財務相は先の秋季財政報告で、EV充電インフラに8,000万ポンドを追加投資する方針を打ち出している。

JLRは先に、「ジャガー」ブランド初のEVのコンセプトモデル「Iペース」を発表。生産は2017年後半に開始する予定だが、既存の自社工場はフル稼働状態のため、カナダの自動車部品メーカー、マグナ・インターナショナルのオーストリア子会社の工場に委託することを決めている。同モデルのバッテリーは、コベントリーにあるウォリック大学と共同開発したもので、当初はオーストリアで生産するが、英国での生産に向け既に本社近くで既にバッテリー工場の建設許可を得ている。[環境ニュース]


関連国・地域: 英国ドイツオーストリアアジアカナダ
関連業種: 自動車・二輪車電機電力・ガス・水道金融・保険建設・不動産社会・事件政治

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