VW、米司法省が和解案承認 排ガス問題で最後の障害クリア

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が排ガス不正をめぐる米国の一部訴訟で147億ドルを負担する和解案で合意したことをめぐり、米カリフォルニア北部連邦地方裁判所は25日、この和解案を正式に承認した。同社はこれで、米国内の問題車両47万5,000台のリコール(無料の回収・修理)や買い取り、オーナーへの補償の実施に向け、最後のハードルを越えたことになる。

同社は6月、違法ソフトウエアを搭載していた排気量2リットルのディーゼル車の修理や買い取り、オーナーへの補償に100億3,300万ドルを投じる和解案で原告団と合意。オーナーは車両を不正発覚前の相場でVWに売却するか、無料の修理を受けるかを選択できるほか、1人当たり5,100~1万ドルの補償金を受け取る内容となっている。加えてVWは、米環境保護庁(EPA)への罰金27億ドルと、大気汚染軽減プログラムの費用20億ドルを支払うことにも同意している。

和解案は7月、同裁判所から暫定的な承認を得たものの、20件以上の異議申し立てが行われていた。同裁判所のチャールズ・ブライヤー判事は今回、「最優先すべきは、大気を汚染する車両を道路からできるだけ早急に取り除くことだ」と指摘。「訴訟が長引くリスクを考えると、直ちに和解することが望ましい」として、和解案を正式に承認した。

同判事は併せて、VWに向こう10日以内に補償資金を準備するよう命じた。これを受け、同社ディーラーは11月上旬にも買い取りを開始する見通し。一方、リコールについては、2017年10月30日までに米環境保護局(EPA)から計画の承認を得るよう命じている。各紙報道によると、オーナーの圧倒的多数は和解案に満足しており、その多くが修理よりも買い取りを希望するとみられている。

なお、VWは米国で排気量3リットルの問題車両8万5,000台のオーナーによる集団訴訟も抱える。この訴訟の弁護団代表者は今回の和解成立を受け、「3リットル車のオーナーも同様に公正かつ迅速な解決策を与えられるべき」と話している。[環境ニュース]


関連国・地域: ドイツ米国
関連業種: 自動車・二輪車IT・通信製造一般社会・事件政治

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