元技術者が排ガス不正認める VW、米の捜査で初の起訴

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題をめぐる米司法省の刑事捜査で、同社の元エンジニアが罪を認めた。この問題での同省による起訴は初めて。同被告は今後の捜査への協力に合意しており、さらなる起訴につながる可能性もある。同省が9日公表した起訴状により明らかになった。

起訴されたのは、ドイツ国籍のジェームズ・リアン被告(62)。排ガス検査時のみ大気汚染物質の排出量を抑える違法装置の開発に関与したことを認め、大気浄化法違反や有線通信不正行為、消費者詐欺罪に問われている。最長5年の懲役刑と最高25万ドルの罰金を科される可能性があるが、捜査に協力することにより減刑となる可能性もある。裁判は来年1月に行われる予定。

同被告は1983年にVWの独ディーゼル開発部門に配属され、2006年11月から同僚とともに違法装置の開発に携わったとみられている。2008年に米国に転勤した後は、ディーゼル車の排ガス検査担当チームに所属。当局から実走時と検査時の汚染物質排出量に食い違いがあることを指摘されてからは、同僚と結託し不正の隠ぺいに努めたという。

起訴状では、被告が同僚と共謀していたことが何度も示唆されており、今後、同被告の捜査協力により他のVW従業員が起訴される可能性も高い。イエーツ司法省副長官は6月、複数の個人に対する捜査を進めていると明らかにしている。

米司法省はVWに対する刑事捜査も進めているが、同社と米連邦検事局は先に、予備的な和解交渉を開始したと伝えられている。同社は12億ドル以上の制裁金を支払って刑事告発を回避する可能性もある。一方、米国の一部民事訴訟では6月に和解に達し、問題車両オーナーへの補償や当局への罰金など総額147億ドルを支払うことで米連邦当局と合意している。[環境ニュース]


関連国・地域: ドイツ米国
関連業種: 自動車・二輪車IT・通信製造一般天然資源社会・事件政治

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